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顎関節症

「こめかみ」の所が顎関節です。
虫歯・歯周病に次ぐ第三の歯科疾患といわれ”口が開かない””咬む時に痛い、音がする”という症状があります。

顎関節症をひきおこす原因

顎関節症は、次のような要因が複雑に影響し合って発症するといわれてます。

  1. 関節円板のズレ
  2. 歯の咬合の異常
  3. 咀嚼筋の緊張・けいれんなどの異常
  4. 咀嚼筋を制御する神経機構の異常
  5. 歯ぎしり、食いしばり、頬杖などの習癖による顎関節の持続的な過重負担
  6. 精神的ストレス、心理的要因による咀嚼筋の過度の緊張亢進
  7. その他、全身的な不調・異常による筋の緊張・けいれん
    などです

人類の顎は小さくなっていく傾向にありますが、現代人、特に若者は噛む必要があまりない柔らかい者を多く食べるようになったため、顎の発達がますます悪くなってきました。下のイラストをご覧ください。

顎1顎2

左の人は下顎の角が張ってよく発達していますが、右の人の下顎は細く角の張りがなく、発達が不十分なことがうかがえます。顎が十分に発達しないと前述のような異常がおこりやすくなり、したがって顎関節症を発症する危険性が高くなると考えられます。

顎関節症の痛みや雑音

私たちの口は、顎関節が回転運動と同時に前方へ滑走運動をすることによって大きく開けることができます。健康な人の場合は、ふつう指が3本入るぐらいまで口を開けられます。口を開けるときも関節円板と下顎頭の位置関係はほとんど変わらずに、一体となって移動します。

顎3

顎関節症にかかっている人はどうでしょうか。関節円板は前方へ押し出されていますが(前方転位)、その程度によって、口を開けたときに下顎頭と関節円板が正常な位置関係に戻る場合と戻らない場合があります。前者では、口を開けたときに下顎頭が関節円板の下にもぐりこみ、閉じるときにはまたはずれるという動きを繰り返します。そのときに雑音(クリック)が出るのです。また、ひっかかり(開口障害)や疼痛が生じることもあります。戻らない場合は関節円板が物理的障害となって下顎頭の前方移動を妨げます。したがって口は指一本程度しか開かなくなり、無理に開けようとすると痛みを生じるようになります。この状態がclosed lockとよばれる開口障害です。

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顎関節症が原因の頭痛や肩こり

顎関節の運動にはいろいろな筋肉がかかわっています。まず咀嚼筋があります。主な咀嚼筋に、咬筋(下顎の閉口運動)、側頭筋(下顎の閉口運動と後退)、内側翼突筋(下顎の閉口運動:下顎骨の内側なのでイラストでは見えません)、外側翼突筋(開口運動、下顎の前方運動、側方運動:見えません)の4つがあります。その他の咀嚼に関係する筋として舌骨上筋群があり、主なものに顎二腹筋(下顎を引き下げる)、顎舌骨筋(下顎を引き下げる)、オトガイ舌骨筋(下顎を後方に引く)があります。また、首の周りには、舌骨下筋群、胸鎖乳突筋、僧帽筋、後頭筋などがあります。

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これらの筋群は互いに協調しつつ効率よく働いていますが、顎関節症になるとこの協調運動が妨げられ、筋に緊張亢進や疼痛が生じるようになります。最も痛みを生じやすいのが外側翼突筋で、側頭筋、咬筋にも痛みがよく生じます。さらに、顎二腹筋や胸鎖乳突筋などの筋群にも痛みを生じることがあります。時には痛みが頸部、背部に広がって肩こりをおこしたり、頭部に広がって頭痛を誘発したりすることもあるのです。

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